どうも夏目です。
今回は世の中の人々にとって永遠のテーマの一つであること
「大学に行くこと」について考えていきたいと思います。
社会人になるとよくこんなことを耳にすることがあると思います。
「大学なんて行っても意味ないよ」
という言葉。
大学行きたくてもいけなかった人からすればなんとも贅沢な言葉なんでしょうか?
しかし、なぜこういった発言が生まれてくるのかその背景を考えなければ話は進まないと思いますので、その背景をしっかりと考えていきたいと思います。
大学はいつから誕生したのか?
日本における大学の制度が始まったのは明治の頃です。その頃から大学という名称が使われ始めてます。
ちなみに日本最高の学術機関の東京大学が創設されたのが1877年です。
始めの頃は公に誰でも入れるものではありませんでした。
今とは違い戦前までは義務教育は小学校ぐらいまでだったので中々一般家庭の子どもは大学に行ける環境ではなく、むしろ中学校ですらいくのが難しい状況でした。
その後戦後になり、教育改革が行われていく中で一般の方々にも少しずつ通える機会が増えてきました。
そして現在の大学の進学率はおよそ50%になり、世界でも有数の教育国となりました。
その反面でなぜ、大学に対する価値が低くなっていったのでしょうか?
大学の数の増加、就職予備校化
大学の進学率が上がっていった反面、その価値が低くなっていきました。
その原因として、
- 大学の数が増えすぎてしまい、大卒の価値が下がってしまった
- 大学が就職のための予備校化してしまい、本来の大学やるべき研究ができなくなった
ということが挙げられます。
1に関してはいうまでもないでしょう。
大学の数は戦後は200前後しかなかったのが、現在は800近くまで増えております。
昔は一浪、二浪などをして大学に進学できなかったのが、今では大学が増えすぎたことと少子化の影響で定員割れが起きてしまっている大学もあります。
誰でも行けるようになってしまったので価値が下がってしまったことが大学に行っても意味がないということにつながっていると考えられます。
2関してはこれは日本の経済が大きく影響しています。
戦後の日本ではまず復興をしなければならない状況であったため、多くの職業で人手が必要とされてきました。
その中で高度経済成長が起き、人口が増加したのでそれによる大量生産で利益を上げる大企業が次々と誕生していきました。
大企業は右肩上がりで成長していたので給料もよく、終身雇用であったため安定していました。
そこに多くの就職希望者が殺到するようになったため、企業の採用担当者はいわゆる学歴で足切りをして採用するようになりました。
そのために学歴が必要となった労働者はいわゆるいい企業に就職するために大学に行くようになっていきました。
最近の大学では研究よりも就職支援に力を入れているのはそのためです。
しかしその一方で、とりあえず大学に行って卒業していい企業に就職しようという人が増えたので、大学に行く目的を持たずに進学する人が増えていきました。
それが大学に行っても意味がないという考え方につながっているのだと考えられます。
結局大学に行く意味はあるのか?
いろいろな考え方があると思いますが、私は大学に行くことに価値があると考えます。
その理由として
- 自分の専門としている分野を深く学べ、その分野の先駆者である教授の方に指導を請うことができること
- 自分の専門分野について語ることのできる仲間をつくることができること
- 好きなだけ学ぶことができること
といったことが大きな価値がある理由です。
私自身も歴史のことが好きで、その分野について仲間と語ったり、一般の人が立ち入ることができない博物館の裏側に入って歴史書などに触れたりなど貴重な体験をすることができました。
要するに目的をもって大学に入るかどうかが大事だと思います。
とりあえず、大学に入るのではなく、本当に自分がやりたいことなのかを見極めてやることが大切なのだと私は思います。